英語教育の基盤となる「フォニックス」が意味ないといわれることがあります。
フォニックスは、英語圏だと未就学児のときに始める英語学習の基本中の基本。
日本語でいう「ひらがな」のような位置づけの、重要な知識です。
なぜそのフォニックスが「学んでも意味がない」といわれてしまうのでしょうか?
この記事では、フォニックスが意味ないといわれる理由、そして効果的なフォニックスの学び方について解説します。
この記事でわかること
- フォニックスは英語学習において重要な知識である
- しかし環境によっては意味をなさないことがある
- フォニックスには効果的な学び方やコツがある
- 自宅で気軽にフォニックスに触れられる方法がある
フォニックス学習に興味のあるご家庭にとって、参考になれば幸いです。
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フォニックスとは?簡単に解説
フォニックスとは、英単語を読むためのルールです。
日本語でいうと、漢字を読むときの「ふりがな」のようなものです。
たとえば、アルファベットの「A」は単体だと「エィ」と発音しますが、AppleやCarなどの単語になると「エィ」とは読みませんね。
AppleのAは「ェア」となり、Carのaは「ア」と読みます。
※本来はカタカナでは表現できない音ですが、わかりやすく表記しています
ここで活きるのが、フォニックスの知識です。
フォニックスを知っていると、アルファベットが英単語になったときにスムーズに読めたり、読み方を推測できたりします。
英語の本を読んでいて、初めて出会う単語があっても正しく発音できるのは、読み書きのステップアップにおいて重要なスキルですよね。
そのため、フォニックスの知識は基本的には必須スキルであるといえるでしょう。
では、なぜフォニックスが意味ないといわれているのでしょうか。
フォニックスが意味ないといわれるのはなぜ?
フォニックスが意味ないといわれるのは、複数の理由があります。
特に日本で行う英語学習においては、フォニックスが必ずしも効果的とは限らないという背景も。
フォニックスに関しては「必ず学ぶべきである」という見解と「意味ない」「別の方法のほうが効果的である」という見解に分かれており、混乱を招く原因にもなっています。
ここからは、フォニックスが意味ないといわれる理由について詳しく解説します。
お勉強があって楽しくないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、お勉強感があって楽しくないからです。
フォニックスは英語の音声学習法の1つなので、最終的にはルールを頭に入れる必要があります。
そのため、学習法によってはお勉強感が出てしまったり、単に暗記しなければいけなかったり、子どもにとって楽しいものではなくなる可能性があります。
幼児期にフォニックスを始めれば、歌でリズミカルに覚えたり、絵カードを使ってゲーム感覚で習得したりすることができます。
しかし、成長すればするほどフォニックスは「お勉強」になっていきます。
理由は、フォニックスというもの自体が幼児向けの学習法で、コンテンツが主に歌や動画などに限られるからです。

日本語でも、小学生がひらがなを学習する際にはひたすら読み書きを繰り返して覚えますよね。
そのため、フォニックスを始める場合は低年齢のうちに楽しく覚えることが、習得のコツになります。
幼児向けのフォニックスコンテンツは充実しており、幼児期におすすめなのがミライコイングリッシュです。
ミライコイングリッシュはDVDとCDの教材セットで、子どもや親御さんへの負担が軽く、気軽に取り組むことができます。
DVDではフォニックスに特化しており、ミライコイングリッシュを見ることが習慣化すれば、自然にフォニックスの知識が頭に入るでしょう。

幼児のフォニックス教材として、高い人気を誇っている教材の1つです。
効率的に学べるコンテンツが少ないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、効率的に学べるコンテンツが少ないからです。
フォニックスを学ぶコンテンツは主に幼児向けで、以下のような種類があります。
- 歌
- 動画(アニメ)
- カード
- ゲーム(アプリ)
幼児期にフォニックスの歌にハマったり、口ずさめるようになったりすれば効果を発揮しますが、子どもが飽きてしまうとなかなか先に進めません。

その点、小学生になると論理的思考力が育ってくるので、本人の意欲次第では幼児よりもフォニックス学習がはかどることがあります。
幼児には勉強を強制しづらい上に、気分や興味・関心に振り回されるので、効率的にフォニックスを覚えられる方法が少ないのですね。
こういった背景が「フォニックスをやっても意味ない」といわれる理由となっています。
フォニックスだけでは知識を網羅できないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、フォニックスだけでは知識を網羅できないからです。
フォニックスは英単語を読むために必要な知識ですが、実は万能ではないんです。
日本語でいうと、漢字の読み方に「音読み」と「訓読み」があるのと似ています。
音読みと訓読みのどちらかを徹底的に学んでも、本が読めるようになるわけではないですよね。
フォニックスも同様に「相方」が存在します。
それが、サイトワーズです。
割合でいうと、英単語全体の70%はフォニックスが適用し、30%はサイトワーズが適用します。
サイトワーズは、以下のような単語を指します。
グレード | サイトワーズの例 |
---|---|
プリスクール(幼児) | the, and, see, we, to, you |
キンダー(年長) | he, she, it, is, in, on, up |
1年生 | where, when, who, what, this, that |
2年生 | before, after, because, every, never |
3年生 | through, together, thought, another |
これらの単語は日常的に使うものですが、フォニックスのルールには準じていません。
そのため、フォニックスだけを学んでも全体の70%しか読めるようにはならないのです。
70%でも読めれば十分ですが、完全性はないということですね
日本人向けの学習法ではないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、日本人向けの学習法ではないからです。
フォニックスは英語を学ぶ上で基礎的な知識ではありますが、それは英語圏で英語を母国語として使っている人に対していえることです。
実は、日本で英語を学ぶにはフォニックスが効果をなさないケースがあります。
理由は、日本では英語のシャワーを浴びる機会がないからです。
フォニックスは、英語のシャワーを浴びることを前提として作られた音声学習法です。
そのため、英語圏であるアメリカやイギリス、また英語が第2言語として使われているインドやフィリピンなどの国に対し有効な方法だとされています。
フォニックスはアルファベットごとに異なる音を学び、英単語を読む際に活かしていきます。
先ほど「フォニックスの歌や動画を1度2度見るだけでは到底覚えきれない知識量」だとお話しました。
まさに、フォニックスの知識を頭に入れるには、膨大な英語をインプットする必要があります。
日本では英語のインプット量があまりにも少なく、その環境でフォニックスを始めても、なかなか覚えられないという懸念点があります。
そのため、フォニックスを学習する場合には単にフォニックスだけを覚えようとするのではなく、総合的に膨大な量の英語をインプットする環境を用意することが重要です。

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小学校英語に対応していないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、小学校英語に対応していないからです。
現在、日本の公教育では小学校3年生で英語が始まりますが、小学校英語ではフォニックスを学びません。
そして、小学校英語でフォニックスの知識が必要かといえば、そういうわけでもありません。
小学校英語では、日本人向けの学習法ではないフォニックスを重要視しておらず、カリキュラムに含めていないのです。
そのため幼児期でフォニックスを覚えても、小学校英語で活かせるわけではないという落とし穴があります。
もちろん、フォニックスを覚えて英会話に活かしたり、より多くの英単語を読めるようになったりすることは大切です。
しかし、小学校英語対策をしたいご家庭や、受験英語に力を入れたいご家庭にとっては、必ずフォニックスを覚えなくてはいけないというわけではないのですね。
発音は学べるが意味は学べないから
フォニックスが意味ないといわれるのは、発音は学べても意味は学べないからです。
フォニックスは英語の音声学習法なので、あくまで習得できるのは「英単語の読み方」のみ。
日本語でも漢字の読み方を学ぶのと、意味までしっかり学ぶのは別物ですよね。
フォニックスも同様で、フォニックスだけを学んでも英単語の意味までは分からないので、効率が悪いといわれています。
フォニックスを覚えて、英語の文章がスラスラと読めるようになったとしても、話の意味までは理解できません。

幼児期でフォニックスに触れて知識としてつけておくことは重要ですし、幼児期のうちは単語の意味まで理解できなくても大丈夫です。
しかし、年齢が上がって絵本や洋書を読むとなったときに「読めるには読めるけど意味が理解できない」という状態になることが考えられるのですね。
このため、フォニックスは効率性という観点から「やっても意味ない」といわれることがあるようです。
ホール・ランゲージが大切だという見解があるから
フォニックスが意味ないといわれるのは、ホール・ランゲージが大切だという見解があるからです。
ホール・ランゲージとは、単語全体を見て読み方を学ぶ方法です。
フォニックスのように「1つ1つのアルファベットに着目して発音を学ぶ方法」とは対照的な考え方。
フォニックスが意味ないという見解の中には、このホール・ランゲージ賛成派の意見も含まれています。
ホール・ランゲージとは「Whole(全体)Language(言語)」と表記し、名称通り「言語を全体で見て理解する学習方法」ということになります。
たとえば「Thank you」という言葉をThankとyouに分けて考えるのではなく「Thank you」という文章全体を覚えてしまおうというアプローチです。

ホール・ランゲージでは、先にご紹介した「フォニックスでは単語の意味まで学べない」という点において優れており、読み方を覚えながら英単語や英文の意味まで学ぶことができます。
しかし、日本語でいう「ひらがな」がフォニックスに該当するので、ホール・ランゲージは「基礎を飛ばした学び方」だとして、現在もフォニックス賛成派から批判的な意見を受けているそうです。
【参考:Wikipedia】
フォニックス vs ホール・ランゲージという論争は現代でも続いているそうで、今後も教育者や英語コンテンツによって、どちらが採用されるかは分かれることになりそうです。
フォニックスの効果的な学び方
フォニックスは意味ないといわれることがありますが、教育者の間ではフォニックスが肯定的に考えられていることが多くあります。
英単語を分解し、アルファベットの音1つ1つに着目した覚え方であり、発音の基礎が学べるためです。
フォニックスに対するさまざまな見解がある中で、フォニックスを学習したいと思っているご家庭向けに、効果的な学び方をご紹介します。
幼児期に歌で覚える
フォニックスの効果的な学び方は、幼児期に歌で覚えることです。
幼児期にフォニックスの歌や動画、ゲームなどを通して楽しく触れておくだけで、驚異の吸収力でフォニックスの読み方やルールをあっという間に習得するかもしれません。

フォニックスは意味ないといわれますが、幼児期に覚えたフォニックスの知識が無駄になることはありませんので、今後のおうち英語に活かすことができるでしょう。
この記事でもご紹介しているミライコイングリッシュや、フォニックスに特化したYoutubeなどから始めてみてください。
フォニックスが学べるYoutube動画
フォニックスの歌や動画だけでは定着しない可能性もありますので、引き続きご紹介する学び方を参考に、さまざまな方法を取り入れてみてくださいね。
ライミングワードやCVC単語を取り入れる
フォニックスの効果的な学び方は、ライミングワードやCVC単語を取り入れることです。
ライミングワードは、英語で韻を踏む単語のこと。
CVC単語は、フォニックスのルールに100%準ずる3文字の単語のことです。
これらはフォニックスに通ずる規則性を持った学習法のため、フォニックスと組み合わせることで効果が高まります。
それでは、ライミングワードの例から見てみましょう。
単語 | 韻を踏む単語 |
---|---|
Cat | Hat, Bat, Mat |
Light | Night, Sight, Bite |
Play | Day, Say, Stay |
Run | Sun, Fun, Done |
Love | Dove, Glove, Above |
このように、Catという単語ならHat, Bat, Mat... と、韻を踏む単語が多数存在します。
ライミングワードをリズミカルに読んでみたり、同じグループのライミングワードを使って文章を作ってみたりすると、よりフォニックスの音を覚えやすくなりますよ。
次は、CVC単語についてご紹介します。
母音 | CVC単語の例 |
---|---|
a | cat, hat, map, tap, man |
e | red, bed, pen, net, leg |
i | big, pig, sit, hit, fin |
o | dog, log, mop, top, hot |
u | sun, fun, run, cup, bus |
ライミングと似ていますが、CVC単語は簡単にいうと「真ん中の母音が共通している3文字の単語」です。
日常的に見聞きする単語が多いですよね。
catとhatなど、ライミング(韻を踏む)にも共通する単語があり、CVC単語をたくさん習得することも、フォニックスの理解に直結します。
ライミングやCVC単語をおうち英語に取り入れるなら、以下のコンテンツを活用してみてください。
ライミングのYoutube動画
\ Oxford First Rhyming Dictionary /
\ はじめてのフォニックス /
\ はじめてのフォニックス TAGAKI /
ライミングは自宅で気軽に遊びとして取り入れられますが、まず「どの単語がライミングなの?」というところでつまずいてしまいがち。
そんなとき、上記のライミングディクショナリーや動画があると「この単語とこの単語が韻を踏むんだ」というのが理解しやすいでしょう。
膨大な英語をインプットする
フォニックスの効果的な学び方は、膨大な英語をインプットすることです。
フォニックスはもともと、英語圏の子どもが母国語として英語を学ぶために編み出された音声学習法です。
先にご紹介したように、英語が使われていない日本のような国では効果を発揮しないことがあります。
では、どのようにして英語圏の環境に近づけることができるのか?
それは、膨大な英語をインプットする環境を作ることです。
日本で膨大な英語をインプットするのは難しいですが、各ご家庭であれば気軽にその環境が作れますよね。
英語Youtubeや英語アニメ、またアプリなどのゲームから始めて、子どもが毎日英語に触れられるよう心がけてみてください。

\ 参考記事はこちら /
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膨大な英語に触れることで、フォニックスの動画やゲームで遊ぶときにも音を理解しやすくなります。
英語をほとんど聞かない状態でフォニックスだけ学習しようとしても、面白みもない上に耳が慣れていないので定着が難しいでしょう。
しかし、日常的に英語を聞きながらフォニックスを始めると、普段耳にする英語の中でフォニックスの音を発見し、少しずつ定着していくのです。
英単語×イメージで覚える
フォニックスの効果的な学び方は、英単語×イメージで覚えることです。
フォニックスを学ぶメリットは、ネイティブ発音に近づけることができたり、英語圏で発音されている正しい音を習得できることです。
しかし、日本の英語教育では「英単語を日本語に翻訳する」という学習法が主流。
そうすると、頭の中では「英語⇔日本語」という構図ができあがってしまいますよね。
英語圏の子ども向けの学習法であるフォニックスを学ぶなら、そこに日本語知識を入れるのは妨げとなってしまいます。
そのため、フォニックスをより効果的に学ぶには、英語を日本語に訳さずに「イメージで覚える」ことを意識しましょう。
たとえば、Appleという単語の意味を知りたいときには「りんご」と教えるのではなく、りんごの絵や写真を見せて教えるという方法です。

英語をイメージで覚えるには、市販の絵カードが効果てきめんな教材になります。
ただし、日本語が含まれているものは避けることをおすすめします。
おすすめは、以下のように「英語×イメージ」の構成になっている絵カードです。
\ Femtos Flash Cards /
\ くもん 英語カード/
ネイティブの先生に教わる
フォニックスの効果的な学び方は、ネイティブの先生に教わることです。
フォニックスは英語のルールに忠実な学習法なので、英語を母国語として話す人から教わることで、より効果がアップするでしょう。
もちろん、ノンネイティブでもきちんと資格を持ったフォニックスの先生もいらっしゃいますよ◎
ネイティブの先生が在籍しているオンライン英会話については、こちらの記事でご紹介しています。
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また、フォニックスレッスンを提供しているオンライン英会話もありますので、活用してみてくださいね。
フォニックスを意識したい家庭では、英語動画を見るときにもネイティブ英語であるかをチェックすると良いでしょう。
たとえば、わが家の子どもたちが大好きなサイエンス動画【Peekaboo Kidz】は、内容は実用的で大満足なのですが、ネイティブ英語ではありません。
わが家の兄妹はすでにさまざまな英語を聞き取れるので、このようなノンネイティブのコンテンツも活用しています。
しかしフォニックス学習に力を入れたい場合には、ネイティブ英語をおすすめします。
フォニックスを学ぶメリット
フォニックスを学ぶメリットはいくつもありますが、一言でいうと「英語の基礎を学べる」ということにあります。
何を学ぶにしても、基礎からしっかり固めることは大切であり、英語を学ぶにあたってフォニックスは土台となります。
そのため、フォニックスを習得することで今後新しい英単語や発音に出会ったときにも、マスターできるスピードが違うでしょう。
それでは、フォニックスを学ぶメリットを具体的に解説していきましょう。
英語の正しい発音や読み方が分かる
フォニックスを学ぶメリットは、英語の正しい発音や読み方が分かることです。
フォニックスと対照的として考えられているホール・ランゲージでは、単語や文章全体を暗記して、まるごと発音する方法が採用されています。
一方のフォニックスは、英単語をアルファベットに分解して、その1つ1つの音を丁寧に学ぶ学習法です。
AからZまですべてのフォニックスを習得することで、アルファベットが組み合わさって英単語になったとき、フォニックスの知識を使って読み方を推測することもできるのです。
初見の単語をなんとなくでも読めてしまうのは、英語の読み書きにステップアップするのに重要なスキル。

日本語でも、五十音順を正しく発音することは、日本語を正しく話す上での基礎となりますよね。
たとえば「ぱ」や「ま」は、唇をつけて勢いよく離すという発声方法は同じですが、音がまったく違います。
日本で育っている子どもは、日本語のシャワーを浴びながら発声方法を体得しているので「ぱぱ」と「まま」を正しく発音できるのですね。
英語に置き換えても同じで、基礎を習得しないままでは、正しい発音が身につかない恐れもあるのです。
ちなみに、個人的な話で申し訳ないのですが…
わたしは、日本語で「牛乳」という発音がとても苦手です。
というより、自分ではできているつもりでいたのですが、あるとき実母から
「あんたが牛乳って言うとき"ぎゅうにゅう"じゃなくて"ぎゅうぎゅう"って聞こえる」
といわれたんです。
「ぎゅうにゅう」が「ぎゅうぎゅう」に聞こえるわけないだろう、とはじめは真に受けていなかったのですが、考えていると気づきました。
「ねぎ」や「午後」という日本語では「ぎ」や「ご」の前に「ん」が入るような、いわゆる鼻濁音になりますよね。
わたしが「ぎゅうにゅう」というと「にゅう」の部分が鼻濁音の「ぎゅう」になってしまうようなんです。
それからは「ぎゅうにゅう」というときには必要以上に「にゅう」を強調するように、独自のトレーニングをしました(笑)
その程度の発音違いで日常生活に支障はないので、気にする必要はないかもしれませんが、フォニックスについて考えるたびに思い出すエピソードです。

カタカナ発音を避けられる
フォニックスを学ぶメリットは、カタカナ発音を避けられることです。
日本では英語の発音を基礎から学ぶ機会が少なく、学校の先生でさえも正しく発音していないことが多くあります。

そこで役に立つのが、フォニックスです。
フォニックスは、アルファベットを「エービーシー」ではなく「アッブックッ」と読む方法で、英語特有の音をしっかり習得できます。
たとえばAppleだと「アップル」と言ったり、英語っぽく発音をしたとしても「アポォー」のようにカタカナの音になってしまったりすることがありますよね。
フォニックスを学んでいると、英単語を読むとき自然と「フォニックス読み」が口から出てくるので、カタカナの音になるのを避けられます。
日本では、小学校1年生でひらがなとカタカナを学びます。
文字のつづりと音を覚えることで、英単語をパッと見たときにカタカナに結びつける思考が育ってしまうのです。

わが家の兄妹も、カタカナで書かれている英語(「ドア」や「ジュース」など)はカタカナの音で発音しています。
しかし、英語を話すときにはカタカナの音になることはありません。
わたしは幼少期からバイリンガルだったわけではないので推測でしかありませんが、おそらく子どもたちは「英語とカタカナ発音をごちゃまぜにしない」という話し方を体得しているのだと思います。

知らない単語のスぺルを推測できる
フォニックスを学ぶメリットは、知らない単語のスペルを推測できることです。
フォニックスは、すべての英単語の70%において適用されるルール。
そのため、フォニックスを知っているだけで、初めての単語のスペルや発音を推測できるのです。
たとえば「car」という英単語のスペルが分からない場合でも、carという音を聞くだけで「c・a・r」と綴れるようになります。
これはフォニックスのルールを習得しているからで、英語の本を読んだり文章を書いてみたりするときにも役に立つ知識となります。
日本では、小学校3年生からローマ字学習が始まります。
ローマ字を覚えることで、さらに英語と情報が混在してしまい、どちらも定着しないという悩みが増えることもあるでしょう。
「car」の例でいえば、フォニックスではなくローマ字の知識が先に入ってしまった場合「kā」などと綴ってしまうかもしれません。

特にローマ字の知識は、英語にとって大敵でもあります。
ローマ字を学ぶ前にフォニックスを習得しておくことで、混乱を防げたり正しく英語を理解できたりするメリットがあるでしょう。
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まとめ
フォニックスが意味ないといわれる理由について、そしてフォニックスを学ぶメリットについて解説しました。
フォニックスは、複数の理由から「意味ない」といわれることが多いようですが、その見解には賛同できるものとそうでないものがあると思います。
特に「ホール・ランゲージ」はフォニックスと対比して考えられることがあるため、ホール・ランゲージに賛成派の人はフォニックスに否定的だったりします。
しかし、フォニックスにはフォニックスにしかないメリットがあり、フォニックスを学ぶことで正しい英語の知識となることは事実です。
英語の学習法にはさまざまな方法がありますが、フォニックスを学ぶことを検討されている方は、ぜひ本記事でご紹介しているコンテンツや商品を試してみてくださいね。
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