この記事では、おうち英語で「多読」をしたいご家庭向けに、方法や効果、おすすめ書籍をご紹介します。
おうち英語をしていると、よく聞くワードの1つでもある「多読」。
文字通り、多くの本を読む学習法で、英語力の土台作りにもレベルアップにも効果的です。
おうち英語における多読の効果やメリット、年齢別の導入ポイント、家庭でできる実践法まで、あらゆる角度から徹底解説します。
子どもに英語を好きになってほしい親御さんや、英語の本を読み聞かせたいご家庭は、ぜひ参考にしてみてください。
各ご家庭で、今日から始められる多読のステップを、わかりやすくまとめます。

※本ページにはプロモーションが含まれています
「多読」とは?

まずは、多読とは何かを簡単に解説します。
多読とは、レベルに合った英語の本を「楽しみながら大量に読む」という学習法です。
子どもが無理なく英語に親しみ、自然に語彙力や読解力を高められる点が大きな魅力です。
しかし、いざ家庭で取り入れようとすると、どの本を選べばよいのか、どのくらい読めばよいのか、忙しい日々の中でどのように継続すればよいのかといった悩みも生まれやすいですよね。
多読は、英語の勉強として本を読むのではなく「理解できるレベルの本を大量に読む」ことがマストです。

難易度の低い本を大量に読むことで、自然に英語の基礎力を育てることができるといわれていますよ。
これは、成功体験が積み重なり、子どもに自信をつけてあげられるからです。
おうち英語「多読」のやり方

それでは、多読の基本的なやり方について解説します。
多読は、簡単に言うとたくさんの本を読むという取り組みなのですが、やみくもに本を読めば多読になるというものでもありません。
ここでは、おうち英語で手軽に始められる多読についてご紹介します。
多読に用いる本さえあれば今すぐに始められる方法なので、ぜひ検討してみてくださいね。
ひたすら読み進める
多読では、1冊の本に時間をかけて深く理解しようとする必要はありません。
読んでいてつまずくところがあっても、戻ったり流れを止めたりせず、読み続けることが基本です。
多読の目的は、本を理解することではなく、大量の英語に触れること。
そのため、スムーズに読み進めることで英語の語順やリズム、自然な表現が体に定着していくのです。
途中で単語の意味やニュアンスなど、細かな部分を確認したくなっても、いったん読み切って全体をつかむことを優先しましょう。
読み進めるうちに、以前は理解できなかった表現が後から突然分かるようになるときが出てくるでしょう。
多読の基本は、全体を止めない流し読みというやり方です。
わからない単語を調べず読み進める
多読では、わからない単語に出会っても辞書を引かず、文脈やイラストから意味を推測しながら読み進めましょう。
わからない単語に出会うたびに調べていると、読む流れが止まり、勉強のようになってしまいます。
英語を英語として理解する力(英語脳)が身につきにくくなる要因にもなるので、読める部分だけを頭に入れながら、いったんは読み切りましょう。
多読は、実際の英語力より簡単なレベルの本を選ぶのが基本なので、多少意味が分からなくても、全体のストーリーは意外と理解できるものです。
繰り返し、似た表現に出会うことで自然と意味がつかめてくるため、細かな部分は気にせず、辞書を使わず、流れるように読んでみましょう。

冊数は気にしすぎない
多読では「◯冊読まなければいけない」という目標を作る必要はありません。
冊数を追うことを目的にすると、内容を楽しむよりもノルマ消化のようになってしまうからです。
読むこと自体に負担を感じてしまっては、子どものモチベーションが上がらないでしょう。
多読の大切なポイントは継続することであり、1冊をゆっくり読む日があっても、複数冊を一気に読む日があっても良いのです。
読みたいと思ったら読み、飽きたらやめるという柔軟な姿勢が、楽しく長く続ける秘訣ですよ。
また、冊数よりも「英語に触れた時間」や「読書への抵抗感が減ってきたこと」が成長の指標になります。
冊数にとらわられず、自分や子どものペースで自然と読み進められる環境が、多読の成功につながるでしょう。
多読の効果やメリット

ここからは、多読の効果やメリットについてお伝えします。
自宅で気軽に取り入れられる英語教育の1つが「多読」。
読書がベースになっているため、本に慣れ親しみながらさまざまな効果やメリットが期待できる活動です。

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英語を楽しく習得できる
おうち英語で多読を取り入れる最大のメリットは、英語を楽しいものとして受け取ってもらえる点にあります。
子どもの英語学習は、ドリルや書き取りだけではモチベーションが続きにくいですよね。
しかし、英語絵本を取り入れた「多読」であれば、ストーリーの世界に浸りながら英語に触れることができます。
学びが「遊び」へと自然に近づき、継続しやすくなるのです。
また、多読は語彙を習得するだけでなく、英語の語感やニュアンス、文章構造の理解を養う働きもあります。
そのため、先生や親御さんが「教え込む」よりも自然に力がつくのです。


語彙力がつく
多読を行うことで、英語の意味を自然に理解できるようになります。
難易度の低い本や絵本を多読に取り入れることで、繰り返し使われる語彙や単語にたくさん出会うことができます。
そうすると、丸暗記するのではなく意味を自然に理解することにつながるのですね。
たとえば「run(走る)」という単語について考えてみましょう。
小学生以上になれば、runという単語を辞書で覚えたり書き取ったりすることがあるかもしれません。
しかし、全員が全員簡単に覚えられるわけではありませんよね。
さらに、3年生からローマ字が始まりますから「run」なのか「ran」なのかわからなくなる可能性も。

そうすると、子ども自身がいっぱいいっぱいになったり、英語嫌いを助長したりする可能性も。
簡単そうに見える単語でも、子どもたちからすれば辞書で覚えるのはつまらないし、効果的といえないこともあるんです
そんなデメリットを解消できるのも、幼児期から多読を取り入れる利点になります。

「run」という単語でいえば、多読でさまざまな本を読むことで、何度も単語に出くわすでしょう。
そうすることで、run=「走る」というイメージが自然と定着します。
さらに本を読む量が増えれば、英文のパターンや言い回しが身体に染み込み、文法を意識しなくても文章の流れを理解できるようになることも期待できます。
このように多読をすることによって、英語を無意識に習得するチャンスを得ることができるんです。
スポンジのような吸収力を持つといわれる幼児期には、大きな意味を持ちます!
本が好きな子どもなら、読み進めるうちに物語の展開を自然と追えるようになるかもしれません。
言葉だけでなく想像力も育ち、英語の文章に対する抵抗感が減っていくでしょう。
こうして、語彙力と読解力が同時に強化されることで「多読」の効果はより高まるのです。
モチベーションが上がりやすい
多読は、子どものモチベーションを上げやすい方法でもあります。
特に絵本が好きな子ども、読み聞かせをすると喜んでくれる子どもにとっては好ましい方法であり、英語学習への意欲が自然と高まることが期待できるでしょう。

多読は、子どもにとって「自分で本を選んで読める」「本を読むことが楽しい」という達成感が得られる方法です。
特に幼児や小学生は、興味のあるテーマがはっきりしていることが多いと思います。
そのため、好きなジャンルの本を選ぶだけで多読を楽しめる可能性が高まるでしょう。
また多読をするにあたっては、簡単な本を選ぶことが望ましく、難しい単語や文章を無理に教える必要もなし。
わからない部分があっても、ストーリー全体がつかめていれば問題ないのです。

英語の本であっても、親御さんがつきっきりで教える負担も少なく、学習のハードルがぐっと下がるでしょう。
読めば読むほど理解が進む上に、レベルは易しいまま。
そのため、英語の本を読むということに自信がつきやすく「もっと読みたい」と思ってもらえる可能性があるのです。
こうして子ども自身の内発的な動機づけになれば、自主的な学習へとつながることも期待できますね。
低コストで始めやすい
多読は、高額な教材を買わなくても取り組むことができる方法です。
公共の図書館や手軽な電子書籍、オンライン多読サービスなど、さまざまな方法でコストを抑えながら実践できるからです。


わが家の子どもたちが幼児期には、epic!やORTなどの多読アプリを活用していました。
デジタルツールを利用すれば、収納の悩みも減って便利でした。
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紙の絵本を持っておくメリットももちろんあって、多読は少ない冊数の本を何度も読むことも効果的です。
よりその本への理解が深まったり、子どもにとっても「いつもの絵本」という安心感が芽生えやすかったりするため、多読を無理なく続けられるでしょう。
お金をかけなくても、忙しい家庭でも、寝る前の読み聞かせや空き時間を活用することで、英語に触れる機会を自然に増やせます。
英語の塾やオンラインレッスンと比べてもコスパが良いため、多読がおうち英語でおすすめされていますよ。
英語4技能の基礎が身につく
多読をすると、長期的な視点で英語4技能の基礎が身につくことが期待できます。
英語4技能とは「聞く・話す・読む・書く」ことです。
どのように力が伸びていくのか、順に解説していきましょう。
英語を読む力
まず、多読をすることでもっとも伸びるのは英語を読む力でしょう。
多読は、大量の英文をいかに楽に読む経験を積めるか、という学習法です。
そのため、読む力が最も伸びやすい技能といえるでしょう。
語彙がふえるだけでなく、文の構造や文脈を推測する力が自然に身につきます。
多読を続けていると、次第に辞書なしでも読める範囲が広がり、読解スピードも上がります。
また、子どもは繰り返し出てくる文章パターンの吸収が早いため、多読はリーディング力の向上にもっとも効果的なんですね。
英語を聞く力
また、多読をする際にオーディオ絵本を用いたり、読み上げ機能を併用したりすると、リスニング力にも貢献します。
文字と音が同時に入ることで、発音・リズム・イントネーションが結びつき、英語の音の変化(リエゾンやリンキングなど)に気づくのも早くなるでしょう。
特に幼児期は、音声を真似して発音することが得意。
音声つきの教材と組み合わせると、リーディング力にプラスしてリスニング力も高まります。

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英語を話す力
多読自体は本を読む活動ですが、インプットを大量に積むことは、スピーキング力にもつながります。
インプットの量を増やすということは、実際に英語を話す際に使える語彙や表現のストックが増えるということです。
それにより発話や英会話が自然になり、子どもが英語を発する際の自信にもなるでしょう。
多読を取り入れることで、絵本で覚えたフレーズを真似しやすい上に、英語を英語のまま吸収しコピーするという力がつきます。
多読は長期的に見て、スピーキング上達の土台づくりとして重要なんですね。
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英語を書く力
多読で英語の文法に触れる量が増えると、実際に「書く」にステップアップしたとき、正しい語順や表現が自然に出やすくなります。
英語圏の子どもたちも、まず大量の読み聞かせを受けてから書く力を育てていきます。
日本語も、乳幼児期から読み聞かせでたくさんの文字に触れ、幼児期~小学校入学にかけて少しずつ「書く」にステップアップしていきますね。
そのため、読みのインプットはライティングの土台になるのです。
多読で多くの作品に触れることで、語彙と文型パターンを自然に蓄積できます。
早いうちから、正しい英文を作れるようになることも期待できるでしょう。
日常的な英語が身につく
多読は、親御さんが子どもに願っているであろう「日常的な英語が身につく」ことが大きく期待できる取り組みです。
多読で触れる本には、日常会話で使う表現が豊富に含まれています。
以下のように、ふだんの会話で使えるフレーズをまるっと覚え、真似して使うことができれば、英会話力がメキメキ上がるでしょう。
- 「Can you help me?」(手伝ってくれる?)
- 「Wait for me!」(待って~!)
- 「That's not fair!」(ずるい!)
そして、多読はやさしいレベルの本をたくさん読んだり、同じ本を繰り返し読んだりすることがあります。
そうすると、同じような表現に何度も触れることになりますね。
見慣れた、聞き慣れた表現が増えていき、理解した瞬間だけで終わらず、実際の会話で口から出てくるレベルまで定着しやすくなるのです。

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おうち英語でできる多読の進め方

多読はおうち英語で始めやすい方法ですが、正しい進め方を意識し、また継続することが大切。
おうち英語でおこなう場合には、時間の確保や本の準備、子どものモチベアップなど、さまざまな工夫が必要になるでしょう。
ここでは、おうち英語で無理なく続ける取り入れ方をご紹介します。

日常生活の中で自然に読む
多読を続けやすくするためには、まず日常生活の中で「本を読む時間」を確保することが必要です。
朝起きてからの5分でも良いですし、自宅保育であれば1日のうちいつでも大丈夫。
寝る前の読み聞かせタイムをもうけている場合、その時間を多読の時間に充てても良いでしょう。
子どもや親御さんにとって無理のないタイミングを見つけることで、多読を自然に、日常生活の一部として取り込めます。

最初は多読に充てる時間が確保できず、短かったとしても、積み重ねることで成果が出るでしょう。
そのため、1回あたりで何十分とれるかというよりも、5分でも10分でも毎日続けることが大切。
また、読書の場所を固定すると、子どもは安心して読書に集中できるでしょう。
それと同じように、親御さんが一緒に読む習慣を作ることも効果的です。
子どもが英語の本を読む時間を「特別なもの」だと感じやすくなり、より楽しく読めるでしょう。
好きな本を選ばせる
多読を楽しく、無理なく続けるためには、子どもが自分で本を選ぶことが大切です。
親御さんは親御さんで「こういう本を読んでほしい」「学び要素のある本を読んでほしい」と思うことがあるかもしれません。
しかし、親が選んだ本ではなく、子ども自身が興味をもつ本を選んでもらいましょう。
それが、読書が自発的な活動になるコツです!
できたことをリスト化したりチェックしたりするのが好きな子は、読んだ本の記録を残したり、読み終えた本が増えていく様子を見える化したりすることも、モチベーションを高めるポイントになります。

「こんなに読んだんだ!」と見える化されると、子どもの自信になる

ずっと同じような本を読んでいても、レベルが変わらなくても、最初は「やさしい本を大量に読む」ことが大切なので、問題ありません。
また、本の興味が移り変わるのも、子どもにとっては自然なこと。
そのとき読みたいと思った本を自由に選べることが、多読を長く続ける方法です。
親も一緒に読む
子どもは大人、特に親御さんの影響を受けやすいですよね。
そのため、親御さんが英語の読書を楽しんでいる姿を見せることで、英語の本を読む=楽しいというイメージが強まるでしょう。
親子で同じ本を読んで感想を話したり、お気に入りのページについて会話したりするのも良いですね。
多読の時間が自然とコミュニケーションの時間となり、いっそう充実するでしょう。
また、親御さんが子どもの読む本の内容について興味を持って、内容について質問してみたり感想を聞いたりすることで、さらに自信になるでしょう。
多読をする際の注意点

多読を取り入れるには、注意したい点があります。
多読は気軽に始められる一方、ただ単に英語の本を用意すればスムーズに進められるものではありません。
事前に気をつけておきたいことや、多読を始めてから留意しておきたいことをまとめました。
フォニックスを同時習得する
多読を始める前、もしくは多読を取り入れてから、フォニックスの基礎を身につけておくことをおすすめします。
フォニックスとは英語の音声学習法の1つで、子どもが自力で本を読めるようになるうえで、重要な知識となります。
フォニックスは幼児向けのコンテンツが多く展開されているため、アルファベットに興味を持ちだしたら始めてみると良いでしょう。

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フォニックスを学ぶことで、英語の音と文字をリンクさせながら、英語を読めるようになります。
フォニックスを理解していない状態で多読を進めると、書かれている単語が正しく読むことができません。
結局、文章を丸暗記するだけになったり、語彙が増えても読める単語が増えなかったりするでしょう。
フォニックスは英語の読み方の基本的なルールで、日本語でいうと「ひらがな」のようなもの。
今後知らない単語に出会っても「フォニックス読みだと、こうかな?」と、推測して読めるようになっていく便利なものなんです。

推測して読むことでどんどん読み方が定着する
多読は多くの本に触れるので、子どものモチベーションのためにも、読める英語は多いほうが続けやすいですよね。
子どもにとって、読める単語が多いことや「英語の本なのにけっこう読める!」と感じることは、成功体験につながります。
その後、本のレベルを少しずつ上げたり読む本を増やしたりするのも、さらにスムーズになるでしょう。

日本語に翻訳しない
多読では、英文をそのまま英語として理解することが推奨されます。
これは「英語脳」といい、英語を聞いたり読んだりしたときに、頭の中でいったん日本語に訳して読む必要がなくなる…というメリットがあります。
日本語に訳すクセをつけてしまうと、毎回日本語を経由して理解することになりますね。
そうすると処理が遅くなり、英語のまま読む本来のスピード感が損なわれてしまうでしょう。
さらに、日本語に訳していると、英語の語順やリズムが身につきにくくなることも。
英語を英語として吸収する能力をつけるためには、多少分からない部分があっても、イラスト・文脈・繰り返し表現を手がかりに、なるべく英語のまま理解していきましょう。

英語を英語のまま理解しようと努力するので、もちろん完全に理解できなくても大丈夫。
読めるところだけを楽しんだり、流れや雰囲気でストーリーを掴んだりすることが、結果的に読解力につながりますよ。
日本語に訳さず読む習慣がつくことで、自然な英語脳が育つでしょう。
日本語で感想を聞かない
多読では、読後の感想を日本語で細かく聞く必要はありません。
日本語で感想を話すよう求めると、理解度テストのように感じられ、読書そのものの楽しさが失われやすくなるでしょう。
また、英語で読んだ内容を日本語に置き換えてしまうと、せっかく英語でつかんだイメージが、日本語に上書きされてしまいますよね。
多読の目的は、英語を楽しみながら自然に吸収することなので、読後は「好きなページはあった?」「面白かった?」など、負担のないライトな声かけをしてあげましょう。
多読は「多くを読む」ことであり、物語の本質を理解したり、感想を発表したりするまでが「多読」ではありません。
無理に振り返らせず、子ども自身が英語の世界に没頭できる環境を整えてあげましょう。
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読み聞かせとは別物である
多読は、自分で読む経験を積むための学習法であり、読み聞かせとは目的が異なります。
読み聞かせは、リスニング力や語彙のインプットに効果的です。
一方、多読は文章を自分で追ったり、推測して意味を理解したりする主体的な読書体験です。
つまり、読み聞かせは受動的、多読は能動的な取り組みなんです!
もちろん、読み聞かせには読み聞かせの効果やメリットがありますから、おうち英語の取り組みとして有効です。
しかし、自分で本を読めるようになってほしい場合には、読み聞かせではなく多読のほうが近道かもしれません。
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多読は絶対的な方法ではない
多読は、効果的な学習法のひとつです。
しかし、すべての子どもに絶対的に合う万能な方法ではないことを覚えておきましょう。
文字への興味がまだ育っていなかったり、読むこと自体がストレスに感じられる子の場合、多読が負担になり、逆効果になることがあります。
また「多読をしていれば英語教育は完璧にできる」というわけではありません。
スピーキングやリスニングを強化したい場合は、多読のほかに、音声インプットや会話の機会を持つことも必要です。

多読は効果的だけど、ほかのアプローチも必要
大切なのは、子どもの性格・興味・発達段階に合った方法を選ぶこと。
その中で多読が合っていれば、選択肢の1つとして活用するのが理想的ですよ。
子ども自身が「読みたい」と感じる流れを整えることが、大きな成果につながるでしょう。





わが家の場合はムスコが多読向きの性格ではありませんでしたが、読書家のムスメに感化され、本を読むようになるという強運がはたらきました。
きょうだいがいると相互作用するものもあり、どんな取り組みが功を奏すかわからないものですね。
多読を成功させるポイント

おうち英語で多読を成功させるためには、いくつか気をつけたいポイントがあります。
まず、多読で大事なのはメインとなる「本選び」です。
適切な本を選べていないと、子どもにとって難しすぎたり、つまらないと感じやすかったりします。
多読の効果を最大限に引き出すためには、いかに「読める量」を増やすかということを意識しましょう。
多読の目的は「楽しさを感じること」であり、ストレスなく読める作品に多く出会うことが大切です。
5分以内で読み切れる本を選ぶ
多読の基本は、5分以内で読み切れるやさしい本を選ぶことです。
多読は、文字通り「多くの本を読むこと」が大切なので、大量に読むためにはいかにやさしい本を選ぶかが肝なのです。
苦労してやっと理解できる本では、読み終えたときに疲れてしまったり、読み終える前にやめてしまったりするかもしれません。
そのため、スラスラ、そしてサクッと読める本が最適なんですね。


※多読シリーズ本はこのあとご紹介します
イラスト入りの本を選ぶ
多読をするなら、イラスト入りの本を選びましょう。
多読を始めたばかりの頃は特に、英文を理解してストーリーを楽しむことを期待しなくて大丈夫。
多読の基本原則は、辞書を使わずに読み進めることです。
これにのっとるには、いかに理解しやすい本かであることが重要なポイントになりますね。
イラストがあれば、文章に足りない情報を補い、ストーリーを理解する際の手がかりを自然に提供してくれます。
そのため、知らない単語があっても物語の大筋を掴みやすくなるのです。

イラストをヒントに、話の大筋を理解して「なんかおもしろいな」と思うことができれば、それだけで英語の本を読めたという成功体験になりますよね。
イラストで本の内容を理解することを「デュアル・コーディング理論」と呼びます。
デュアル・コーディング理論では、言語+視覚情報の組み合わせは学習効果が上がることが、心理学的にも示されているのです。
イラストを見るだけで、そのイラストが示すものと言葉を両方、習得できます。
たとえば、以下のイラストを見てみてください。

本にこのイラストが出てくるだけで、以下の単語を習得することが可能です。
- Puppy(子犬)
- Play(遊ぶ)
- Ball(ボール)
この3つの単語を暗記して覚えるよりも、たった1つのイラストで楽しみながら習得できれば、学べる語彙数は拡大します。
多読でイラスト入りの本を選ぶことがおすすめされているのは、学習効果が高いと立証されているからなんですね。
教育要素よりおもしろ要素を優先する
多読では、教育要素の多い本よりも子どもが好きなジャンルや、特におもしろい要素を優先しましょう。
子どもの興味に合った本や、おもしろい本を選ぶことで、多読の効果が飛躍的に高まることが期待できます。
特に幼児期の子どもは、好き嫌いがはっきりしていますよね。
そのため、興味のある内容だと集中力が高まり、英語でも積極的に読み進めようとするでしょう。
反対に、親御さんが読んでほしいと思うような「学び系の本」だと、義務感がともなってしまうかもしれません。
また好きなキャラクターがあれば、そのシリーズは次巻も読みたくなるでしょう。
このように小さなきっかけが、継続的な読書につながりやすいのですね。


実はこのあと、ムスコはドラえもんのマンガから別作品のグラフィックノーベル、そしてチャプターブックへとステップアップできたんです。
マンガからだとしても、多読の効果が感じられるのだと身をもって感じました。
余談になりますが、ムスコがお世話になっている教育センターの先生がこのようなことをおっしゃっていました。
先生
マンガより本を読んでほしいという声もあるけど、マンガってコマを読む順番とか、誰から出てる吹き出しなのかを推測しなきゃいけないから、けっこう頭使うのよ。
わたしはマンガNGの家庭で育ったので、あまりマンガの読み方を意識したことがなかったのですが、たしかにマンガを読むにも頭を使いますね!
吹き出しは吹き出しでも、誰にも矢印が向いていないものもあって「これは誰のセリフなの?」という部分があったり、擬音語も表現の勉強になったりします。
マンガからでも、ムスコが読書を始められてよかったと感じることができました。
多読に適したシリーズを選ぶ
多読をするには、子どもの好きなジャンルを選ぶことが大事だとお伝えしましたが、もう1つ選びたいジャンルがあります。
それは、多読向きに体系化されたシリーズ本です。
つまり、多読用に何十巻も展開されているシリーズのことですね!
多読には、レベルごとに体系化されたシリーズ本が数多くあります。
それらを利用することで、効率的に多読を続けることが期待できるのです。
たとえば、わが家でも重宝した「Oxford Reading Tree」「Scholastic Readers」「Step into Reading」などは、難易度が数字で細かく設計されています。
子どもの成長や理解度に合わせて、無理なくステップアップできます。

多読向けなので、シリーズによって文章の量やイラストの比率、総合的なレベルが異なります。
そのため、子どもが読みやすいと感じるものから始めると良いでしょう。
シリーズ本を選ぶメリットは、その世界観に慣れると理解がスムーズになり、次のレベルに進むハードルが低くなることです。

成長に合わせて、シリーズを横断しながら読書量を増やすこともできますよ。
まずは流暢に読む力をつける
多読の基本は、スラスラと読めるようになることです。
そのため、流暢に読む力がつく本を選びましょう。
たとえば、子どもが知らない単語が多すぎると、内容を理解できず、スラスラとは読めませんね。
読む楽しさを感じる前にストレスが溜まってしまい、長続きしないかもしれません。
知っている単語ばかりの本なら、子どもは自信を持って読み進められ、学習のハードルが下がるでしょう。
日本の子どもは、英語を母語としません。
そのため多読の初期段階では、自力で読めることの楽しさを感じられる方が大切なんです。

その積み重ねが、無意識に英語を習得することにつながります。
ページをめくるたびに物語や英語を理解できる喜びがあり、その小さな成功体験が、英語への前向きな姿勢を作るでしょう。
多読におすすめの本

多読に適した本には、豊富にシリーズがあります。
レベルに応じて選ぶことで、効果的に多読を続けることができるでしょう。
ここでは、代表的なリーディングシリーズをわかりやすくまとめるとともに、わが家で愛用している作品もご紹介します。

Oxford Reading Tree
Oxford Reading Tree(通称:ORT)は、世界中の学校で採用されているレベル別リーディングシリーズ。
多読の定番ともいえる存在でしょう。
Stage1から始まりますが、最初はほとんど文字がなく、絵だけでストーリーを楽しめる構成になっています。
そのため、英語をまったく読めない初心者の子どもでも、抵抗なく本を開くことができるでしょう。
Stage2・3とシリーズが進むにつれて、少しずつ登場する言葉が増えていきます。
それにともない、読んでいる子どもは少しずつ語彙力がついていき、簡単な文章を読めるようになる…という、無理のないレベルアップが叶うでしょう。
Oxfordの公式サイトで公開されている、ORTのレベルを一覧表にしてみましょう。
| レベル | 対象年齢 | 内容 | 日本人のレベルに換算 |
| Level1 | 3~4歳 | 文字が少ない、もしくは絵のみ | 「英語を読む」という学習を はじめたばかりの子向け |
| Level1+ | 4~5歳 | 絵をヒントに読める単語が出てくる | フォニックスを学習中の子向け |
| Level2 | 4~5歳 | 短くて単調な文章が出てくる | 少しずつ新しい単語を 読んでみたい段階におすすめ |
| Level3 | 4~5歳 | 単語が少しずつ難しくなる | フォニックスの知識を使って 読める単語を増やしたい子向け (2文字フォニックスもわかるとよい) |
| Level4 | 4~6歳 | サイトワーズが出てくる ストーリーが少しずつ難しくなる |
読んだ後に物語の感想を言う練習向き |
| Level5 | 5~6歳 | 簡単な単語だったものが 難易度の高い単語に置き換えられる (例:bad→terrible) アポストロフィー付きの表現が出てくる |
語彙を増やしたい、 表現力を高めたい段階におすすめ |
| Level6 | 5~6歳 | ここで一気にレベルが上がる 難しいサイトワーズが出てくる(rightなど) |
間違えても良いが、間違えたことに 気づいて自分で修正できると望ましい |
| Level7 | 5~6歳 | 単語の音節が増える(=長い単語が出てくる) | よりスラスラと読めるようにしたい段階向き 物語の質問に答えられる読解力をつけたい子向け |
| Level8 | 6~7歳 | 中級者向けの単語にレベルアップする 内容がチャプター(章)になる |
内容によって読みたい本を 選べるようになってきたらおすすめ |
| Level9 | 6~8歳 | キャプションや見出しが登場する そこから物語のヒントを得る |
多くの単語や文章をすらすらと読める子向け |
| Level10 | 6~8歳 | 子どもが自ら意味を推測できるレベルの 難易度の高い単語が増える |
より長い文章を読む「忍耐力」が ついたら始めたいレベル |
| Level11 | 6~8歳 | 物語を理解するヒントが絵ではなく 文章の中に隠されるようになる (絵に頼れなくなる) |
文章の区切り方が自然とわかるように なったら始めたいレベル |
| Level12 | 6~8歳 | 物語のナレーターや主人公の気持ちを 推測する内容にレベルアップする |
絵を見なくても文章だけで物語が 理解できる子向け |
| Level13 | 7~8歳 | スキミングとスキャニングが始まる(※1) | 20~30分の英語読書ができる子向け |
| Level14 | 7~9歳 | 物語の中から引用して感想を言う練習 複雑なストーリーに対しても感想を言う練習 |
複雑な物語を読める子向け |
| Level15 | 8~9歳 | 1つのチャプターを休憩なしで読む練習 専門用語が出てくる 単語の難易度が上がる |
英語で表やグラフが理解できる子向け |
| Level16 | 8~10歳 | 内容がロジカルになる さまざまな観点から物語を見る練習 |
本を読んだ後に、感想だけでなく 違う意見を出せる子向け |
| Level17 | 9~10歳 | 内容が小説に近づいていく 読解力を高める |
主人公の気持ちを文章の中から 抜き出せるようになったら始めたいレベル |
| Level18 | 9~11歳 | 文章や物語のスタイルが本によって変わる | さまざまな系統の本を読める子向け |
| Level19 | 10~11歳 | 文章や物語のトーンや言葉、アプローチが より多様化する |
本の内容についてディスカッションができる子向け |
| Level20 | 10~11歳 | 1つの文章に複数の意味が隠されている それに読みながら気づく練習 |
小説も流暢に読みたい子向け |
※1…スキミングとは、バーッと全体を読んで物語の大筋を理解すること。スキャニングは、同じように全体を軽く読んで必要な情報だけを抜き取ること(名前や主人公の行動、起承転結など)
ORTは、家族や学校の日常を描いたユーモアのあるストーリーなので、物語自体も楽しめます。
登場人物が固定なので覚えやすいですし、読んで理解するにつれて「次のシリーズも読みたい」と思える構成になっているのが、多読向きです。
この多読向きスタイルによって「本を読む」ということを継続しやすいでしょう。
読み続けていると、子どもに「英語を読むことができる感覚」が育ち、読書への自信につながります。

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Step into Reading
Step into Readingは、読みやすさとストーリーの面白さを両立した多読シリーズです。
英語に抵抗がある子どもでも楽しみやすいというのが、わが家で使った印象です。
各レベルと対象年齢、内容などを整理してみましょう。
| レベル | 対象年齢 | 内容 | 日本のレベルに換算 |
| Step1 | 未就学児 | 簡単な単語 ライミング(韻を踏む) 文字よりは絵をヒントに読む アルファベットが読める子向け |
アルファベットが分かれば読みやすい ストーリーが単調なので小学生には不向き (おもしろくないかも) |
| Step2 | 未就学児~小1 | 簡単な単語 短い文章 単調なストーリー |
簡単な単語が分かると読みやすい はじめての単語でも、助けがあれば 発音できるという場合、読みやすい |
| Step3 | 小1~小3 | キャラの濃い登場人物 少し難易度の上がるストーリー わかりやすいトピック |
少しずつ1人で読んでみたい子向け |
| Step4 | 小2~小3 | 難易度の上がる語彙 文章からパラグラフ(段落)へステップアップ 興味を持ちやすいストーリー |
短い文章なら自力で読める子向け |
| Step5 | 小2~小4 | チャプター(章)に分かれる パラグラフが長くなる |
少しずつチャプターブックに移行したい子向け まだイラストメインなので読みやすい |
中でも小学生におすすめなのは、Step2~3あたりです。
イラストがまだ多く、文章も短めなので、自力読みのスタートに最適だと感じました。
Step into Readingは、キャラクターものや映画作品のシリーズも豊富にあります。
興味・関心に合わせてテーマを選べる点も、多読を継続していく上で大きな魅力ですね。
\ 一部のシリーズをご紹介!/
あくまで読む練習のためのシリーズなので、Step1~5にいたるまでストーリーの構造がシンプルで、難しい単語は少なめ。
その子に合ったStepから始めることで、すらすらとスムーズに読み進められる読書体験をさせてあげられます。
多読のポイントである、英語読みの自信の土台作りに適しているでしょう。
Magic Tree House
Magic Tree Houseは、英語圏で大人気の児童書シリーズです。
冒険物語を楽しみながら、物語の読解力を育てることが期待できますよ。
1巻あたりの文章量が多めなので、上記でご紹介したシリーズものよりもレベルはやや高め。
ストーリーがおもしろく「次を読んでみたい!」と思える没入感があります。
そのため、初心者レベルの多読をコツコツ続けている、小学校高学年くらの子どもにおすすめです。
多読を続けていると、章書き(チャプターブック)を読む力が育っているため、多読をステップアップするタイミングとしては最適でしょう。
同じ主人公がシリーズを通して登場するため、キャラクターの成長とともに読書が進み、長期的な英語学習にも向いていますよ。
それでは、Magic Tree Houseのレベルを、公式サイトを参考にしながら簡潔に解説します。
| シリーズ | タイトル例 | 対象年齢 | 内容・特徴 |
|---|---|---|---|
| Magic Tree House (Stage 1) |
Dinosaurs Before Dark | 6〜9歳 | 短めの章、シンプルな語彙、 読みやすい英文で初〜中級の児童向け。 |
| Magic Tree House (Stage 1) |
The Knight at Dawn | 6〜9歳 | やさしい英語で読みやすく、 歴史的な背景をわかりやすく構成。 1冊あたり語数は7,000語前後。 |
| Magic Tree House (Stage 1) |
Mummies in the Morning | 6〜9歳 | 歴史や文化が自然と理解できる内容で、 語彙はやさしく多読初心者に最適。 |
| Magic Tree House (Stage 1) |
Pirates Past Noon | 6〜9歳 | 短いセンテンスが多く、 英語初心者でもテンポよく読みやすい。 |
| Merlin Missions (上級編) |
Christmas in Camelot | 8〜12歳 | 文章量が増え、語彙もやや難しくなる。 物語はファンタジー系で、章も長め。 語数は約15,000〜20,000語。 |
| Merlin Missions (上級編) |
Haunted Castle on Hallow's Eve | 8〜12歳 | 中級〜上級の児童に向けた構成。 ストーリーは複雑で、読解力が求められる。 |
| Merlin Missions (上級編) |
Summer of the Sea Serpent | 8〜12歳 | 冒険要素が濃く、文章が長くなる。 高度な語彙が増え、多読に慣れたら読みたい。 |
| Merlin Missions (上級編) |
Winter of the Ice Wizard | 8〜12歳 | Stage1と比べ語彙と文の構造が複雑。 世界観と読解力の拡大に向いている。 |
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【年齢別】多読の導入ステップ

多読は、年齢や英語レベルによって導入しやすい方法が変わってきます。
幼児期、小学校低学年、高学年では理解力や集中力、興味の向き方が違うため、それぞれに合ったアプローチで取り入れることが大切なのです。
ここからは、年齢ごとの特徴をふまえて、多読をスムーズに導入するステップをわかりやすく解説します。
幼児期(3〜6歳)
幼児期の多読は、1人読みを期待する必要はありません。
多読というより、読み聞かせを通じて英語に親しむことが中心となるでしょう。
この時期の子どもは、物語のリズムや音を楽しむため、繰り返し表現が多くイラストが豊富な絵本が適しています。

読み聞かせの際にも、難しい単語を説明する必要はありません。
文字よりもイラストからストーリーを理解でき、子ども本人が楽しんでいればじゅうぶんです。
繰り返し表現に出てくる単語やフレーズを自然に覚え、英語の音に耳を慣らしてあげることで、のちの1人読みにつながるでしょう。
「多読」とはいっても、お気に入りの絵本を何度も読むという方法も効果的です。
むしろ多読において良いサインであり、繰り返し読むことで、英語の基礎がしっかりと育つことが期待できます。
小学校低学年
未就学児で多読を始めたとすると、小学校低学年では短い文章を自分で読み進める力がついているかもしれません。
この時期に重要なのは「読めた」という達成感を味わうことです。
文章の量は少なめでも良いので、ストーリー性がある本を選んでみましょう。
小学校低学年なので、親御さんが選んだ本をスムーズに読んでくれることは減ってくるかもしれませんね。
そのため、本人が興味を持てるジャンルを選んで、読書を楽しむ方向へ導きましょう。

自分で「読みたい」と思った本を選ぼう
理解できない単語があっても、辞書で調べる必要はありません。
未就学児期の多読と同じく、イラストやだいたいの文脈でストーリーがわかることを優先します。
読める範囲が広がると、子ども自身が「もっと読みたい」と感じるようになり、自然と読書量が増えていくでしょう。
小学校高学年
小学校高学年になると、ストーリーの深さやテーマ性のある作品にも、興味が向くかもしれません。
小学校英語でも読み書きが始まる頃であり、より長い文章にも挑戦できるようになります。
シリーズものを選ぶと、同じキャラクターや世界観に親しみながら読み進められるため、スムーズに継続できるでしょう。

シリーズ本は一貫性ある読書体験を積める
また、場面描写や心情描写が増えることで、英語の読解力が一段階上がる時期でもあります。
この年齢でも、読んでいる本を完全に理解する必要はありません。
小学校高学年で英語の本を1冊読み終えることができるだけで、大きな達成感を感じることができるでしょう。
また、だいたいの内容が理解できるだけでも充実感を感じ「もっと読んでみようかな」という、次の1冊への動機づけとなります。
この時期から語彙力が飛躍的に伸びる子どももいて、英語学習の基盤となる力が養われていくでしょう。

まとめ:おうち英語の多読はシリーズ本で楽々はじめよう
おうち英語で多読を取り入れることは、子どもにとって英語を自然に身近なものとして感じられる、有効な学習法の1つ。
やさしい本から始めて、自分の興味に合った本を楽しみながら読むことで、さまざまな英語力の向上が期待できます。
年齢に応じた導入ステップを踏みながら、シリーズ本を活用して読書量を増やしていきましょう。
今回は、わが家で活用していた本もあわせてご紹介しましたので、気になるものがあればぜひ試してみてくださいね。
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